自動詞がないときは?受身形で結果を表す|他動詞との関係を図解で解説【日本語教師向け】自他②

自動詞がないときは?受身形で結果を表す|他動詞との関係を図解で解説【日本語教師向け】自他② レシピ②文型

この記事はこんな先生におすすめ

自動詞・他動詞はペアで教えればいい…と思っていませんか?

FOR TEACHERS

✔ 「開ける/開く」は説明できるが、「食べる」で止まる
✔ ペアがない動詞の扱いに困っている
✔ 受身形との関係をうまく説明できない
✔ 「自然な変化」と「結果」の違いがあいまい

1分で読めるまとめ版

〇 自動詞がないときは?
・他動詞と自動詞は、ペアになることが多い
(例:開ける ⇔ 開く)

・しかし「食べる」など、ペアの自動詞がない他動詞もある

・その場合は、
☞ 他動詞の受身形を「自動詞の代わり」として使う

例:
「魚を食べる」(他動詞)
→「魚が食べられる」(受身形で結果を表す

〇 自動詞と「自動詞の代わり(受身形)」の違い
・自動詞
→ 自然に起きた変化を表す
(例:ドアが開く)

・受身形(代用)
→ 人の働きかけの結果を表す
(例:魚が食べられる)

● ポイントまとめ
・ペアがある → 自動詞で表す(自然な変化)
・ペアがない → 受身形で表す(結果+人の関与)

他動詞にペアとなる自動詞がない

「魚を食べます」の「食べる」は、他動詞でしょうか?自動詞でしょうか?

はい、他動詞です!

「魚を食べる」は、人が対象(魚)に働きかける動作です。

そうですね。

このように、対象に影響を与える動詞は他動詞です。

他動詞の受身形で“結果”を表すことができる

自動詞と他動詞のペアには、
原因(他動詞)→結果(自動詞)」という関係がある、という話を前回しましたね。

では、ここで疑問です。

他動詞「食べる」には、ペアになる自動詞がありません

【他動詞】    自動詞
食べる       ✖

ということは、「結果」は表せないのでしょうか?

そんなことはありませんよね。

たとえば、

☞(人が)魚を食べます。

これは「原因(働きかけ)」を表す他動詞文です。

では、その結果はどうなるでしょうか?

それは…

☞(魚が)食べられた。

そう、「食べられた」という状態になります。

ここでポイントです。

「食べられる」は、他動詞「食べる」の受身形です。

そしてこの受身形が、
自動詞の代わりとして「結果」を表す役割をしているのです。

ペアになる自動詞がない場合
→ 他動詞の受身形で結果を表すことができる

受身形の活用についてはこちら

【他動詞】    自動詞の代わり(結果)
食べる     → 食べられる

【図解】ペアがある動詞とない動詞の一覧

他動詞自動詞備考
開ける開くペアあり
閉める閉まるペアあり
出す出るペアあり
食べる✖(ペアなし)受身形「食べられる」で代用
買う✖(ペアなし)受身形「買われる」で代用

自動詞と「自動詞の代わり(受身形)」のニュアンスの違い

少し気になるポイントがあります。

前回学んだ「自動詞」と、
今回の「自動詞の代わり(受身形)」。

どちらも「変化の結果」を表しているのに、
なんとなく感じが違いませんか?

そうですね。

では、こちらを比べてみましょう。

【他動詞】     自動詞
開ける           →  開く
閉める           →  閉まる
【他動詞】       自動詞の代わり
食べる      →   食べられる
買う       →   買われる

どうでしょうか。

「ドアが開く」は、
まるで自然にそうなったような、自然現象的な印象がありますよね。

一方で、

「魚が食べられる」は、
誰かが食べた結果だなという感じが残ります。

確かに!

この違いがとても大切です。

自動詞
→ 変化の結果だけに注目(原因は見えにくい)
自動詞の代わり(受身形)
→ 結果を表しつつ、人の働きかけ(原因)も感じさせる

1分で読める整理表

他動詞と自動詞のペア/ペアがない場合

他動詞自動詞備考
開ける開くペアあり
閉める閉まるペアあり
出す出るペアあり
食べる✖(ペアなし)受身形「食べられる」で代用
買う✖(ペアなし)受身形「買われる」で代用

自動詞と「自動詞の代わり(受身形)」の違い

文型種類ニュアンス
ドアが開く自動詞自然現象的・結果だけに注目
魚が食べられる他動詞の受身形人の働きかけの結果が色濃い
商品が買われる他動詞の受身形背後に人の行為があるとわかる

参考記事

「自動詞と他動詞の見分け方」の記事はこちら

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