自動詞・他動詞の違いと見分け方|「原因と結果」で一発理解【図解・自他①】

自動詞・他動詞の違いと見分け方|「原因と結果」で一発理解【図解・自他①】 レシピ②文型

概要

1分で読めるまとめ版

「を」をとる動詞=必ずしも他動詞ではない
(例:空を飛ぶ/家を出る → 自動詞)

他動詞
→ 人が対象に働きかける「原因」を表す

自動詞
→ 変化や結果(自然に起きたこと)を表す

・基本はペアで覚える
(例:開ける ⇔ 開く、消す ⇔ 消える)

・ただし、ペアがない動詞もある
(例:食べる=他動詞のみ/咲く=自動詞のみ)

・ペアがないときは
☞ 受身・使役で表現を補うことができる

● ポイントまとめ
「対象への働きかけ=他動詞(原因)」
「変化の結果=自動詞」

「を」をとる動詞はすべて他動詞?

他動詞自動詞、どうやって見分けていますか?

「他動詞は、目的語をとる動詞」
つまり、助詞「を」がつくかどうかで見分けています。

同じように、そう覚えた人も多いのではないでしょうか。

たとえば、

☞(人が)ドアを開ける
☞(人が)電気を消す

これらは、たしかに他動詞です。

では、ここで問題です。

☞「空を飛ぶ」
☞「家を出る」

これも「を」がついていますね。
では、どちらも他動詞でしょうか?

ん?

「を」があるから他動詞?
でも「飛ぶ」は自動詞っぽいし…

待って待って。

「出る」と「出す」はペアだったはず。

他動詞は「出す」の方だから…「出る」は自動詞です。

正解は、

☞ どちらも自動詞です。

えっ、じゃあ「を=他動詞」じゃないの?

ここに、大事なポイントがあります。

「例外」って言葉は聞きたくありません。

「を」で見分けた時の落とし穴

「を」がつく=他動詞

という覚え方はとても便利です。

でも、それだけで判断すると間違えることがあります。

どうしてですか。

なぜかというと、

助詞「を」には、「対象」以外の意味もあるからです。

たとえば、

飛ぶ
→ 「空」は通過する場所(通過点
出る
→ 「家」は出発する場所(起点
つまり、
「通過点」「起点」を表す「を」
→ 他動詞とは関係ない
他動詞につく「を」

→ 動作の対象(目的語)

この違いがわかれば、

「空を飛ぶ」も「家を出る」も自動詞だと判断できます。

つまり、例外ってことですよね。

一見「例外」のように見えますが、
実はこれは助詞「を」の使い分けの問題なんですね。

では次に、

☞「動詞そのもの」に注目すると、どう違いが見えてくるのか?

ここから考えていきましょう。

自他ペアを思い出して

他動詞・自動詞を学ぶとき、
まず「ペア」で覚えた人が多いのではないでしょうか。

他動詞】     【自動詞
(~を)開ける   (~が)開く
(~を)閉める   (~が)閉まる
(~を)消す    (~が)消える
(~を)出す    (~が)出る
(~を)入れる   (~が)入る

「他動詞は『を』、自動詞は『が』」
という形で覚えた人も多いと思います。

確かに、基本としてとても大切な知識です。

はい。

他動詞自動詞の基本だと思って覚えました。

ただ、こう感じたことはありませんか?

☞ 例外に対応できない
☞ 丸暗記になってしまう
☞ 結局よくわからない

実はこの「ペア」には、
とても重要なヒントが隠れています。

原因と結果で考える自他動詞

先ほどのペアをよく見ると、
ある関係があることに気づきます。

それが、

原因と結果の関係です。

たとえば、

☞(人がドアを)開ける【他動詞=原因】
☞(ドアが)開く   【自動詞=結果】

つまり、

他動詞
→ 対象に対する働きかけ(原因)
自動詞
→ その結果として起きた変化

このように考えると、

☞ 他動詞 → 自動詞
という流れで理解できるようになります。

さらに言うと、こんなニュアンスの違いもあります。

他動詞
→ 人の関与がはっきり見える
自動詞
→ 自然に起きたように見える

でも、これってペアがあった場合にうまく説明できるだけの話でしょ?

☞ ペアがない動詞はどう考えればいいの?

たしかに、

・他動詞しかない動詞
・自動詞しかない動詞

もありますよね。

でも安心してください。

☞ その動詞が「原因」なのか「結果」なのか

ここを考えれば、判断できます。

物事にはたいてい原因と結果がある

では、考えてみましょう。

食べる」はどちらでしょうか?

魚を食べる」は、
人が対象に働きかける動作ですよね。

だから、原因(他動詞)です。

では、

咲く」はどうでしょうか?

花が咲く」は、
すでに起きた変化を表しています。

だから、結果(自動詞)です。

そうですね。

そして、どちらもペアがありません。

他動詞】    【自動詞
食べる       ✖
✖         咲く

ペアがないなら、原因と結果で考えられないのでは?

そうではありません。

☞ 物事には、基本的に原因と結果があります。

たとえ片方しか表現されていなくても、
その背景には必ずもう一方があるはずです。

さらに、

物語や想像の中では、
現実にはないことでも自由に表現できますよね。

ペアがない=表現できない
ではないのです。

働きかけ/結果動詞種類例文
働きかけ(原因)開ける他動詞ドアを開ける
結果(変化)開く自動詞ドアが開く
働きかけ(原因)消す他動詞電気を消す
結果(変化)消える自動詞電気が消える
働きかけ(原因)食べる他動詞魚を食べる(ペアなし)
結果(変化)咲く自動詞花が咲く(ペアなし)

ペアがない時は、受身と使役を使う

では、ペアがないときはどうすればいいのでしょうか?

☞ 代わりの表現を使えばOKです。

それが、

✔ 受身
✔ 使役

です。

この2つを使うことで、

☞ 原因・結果の関係を表すことができます。
詳しくは、こちらの記事で解説しています↓↓↓
自動詞がないときは?受身形で結果を表す!【他動詞との関係を図解】自他②
「この動詞、自動詞がない…どうしよう?」そんなときは、他動詞+受身形で代用できる場合があります。日本語教師向けに、使い方のコツと注意点をやさしく解説します。
他動詞がないときは?使役形で原因を表す!自動詞との関係を図解【自他③】
他動詞がない動詞、どう教える?そんなときは自動詞の使役形で代用する方法があります。日本語教師向けに、使い分けのコツと指導のポイントをわかりやすくまとめました。

1分で読める整理表

「を」をとる動詞はすべて他動詞?

表現動詞「を」の役割他動詞/自動詞補足
空を飛ぶ飛ぶ通過点自動詞
家を出る出る起点自動詞
ドアを開ける開ける対象他動詞「ドアに働きかけて開ける」
魚を食べる食べる対象他動詞「魚に対して働きかける」

原因と結果で考える自他動詞

働きかけ/結果動詞種類例文
働きかけ(原因)開ける他動詞ドアを開ける
結果(変化)開く自動詞ドアが開く
働きかけ(原因)消す他動詞電気を消す
結果(変化)消える自動詞電気が消える
働きかけ(原因)食べる他動詞魚を食べる(ペアなし)
結果(変化)咲く自動詞花が咲く(ペアなし)

 

【「寝かせる」「寝させる」の違いはこちら↓↓】

「寝かせる」と「寝させる」の違いは?意味と使い分けを図解でやさしく解説【自他④】
「寝かせる」と「寝させる」はどう違う?実は自動詞・他動詞・使役が深く関わっています。日本語教師向けに、教える前に知っておきたいポイントを丁寧に整理します。

 

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