「あげる・くれる・もらう」の違いを完全整理|ウチソトでわかる授受表現【例文・図解つき】

「あげる・くれる・もらう」の違いを完全整理|ウチソトでわかる授受表現【例文・図解つき】 レシピ②文型

概要

1分で読めるまとめ版

授受表現「あげる・くれる・もらう」
☞「ウチ・ソト」+「誰の立場で言うか」で整理

■ 基本の動き(ウチ・ソト)
・あげる:ウチ → ソト
・くれる:ソト → ウチ
・もらう:ウチ ← ソト

■ 使い分けのコツ
「あげる」
→ 最も広く使える
(ウチ→ソト/ウチ内/ソト同士もOK)

「くれる」
→ 最終的に「わたし(ウチ)」に向かうときに使う

「もらう」
→ ウチが受け取る立場で言うときに使う

※「ソト同士」は基本「あげる」

■ 「くれる」と「もらう」の関係
☞ 同じ出来事(ソト → ウチ)を視点を変えて表すペア
例:
加藤さんがくれた(与える側の視点)
わたしがもらった(受け取る側の視点)

●ポイント:
・あげる/くれる → 与える人が主語
・もらう → 受け取る人が主語
☞ 「誰の立場で話すか」で動詞が決まる

「あげる・もらう・くれる」をどう整理するか

授受表現「あげる・もらう・くれる」の違いが、いつまで経っても整理できません。

説明しようとすると複雑でややこしいのに、私たちは自然に使い分けていますよね。とても不思議です。

確かに。

では、この「自然な使い分け」を逆手にとって、

ウチソトの関係から考えてみましょう。

まずは、次の文を見てください。

「あげる」徹底整理!

 ①まずは違和感から考える

(?) 加藤さんがわたしにプレゼントをあげました

一見正しそうだけど、ちょっとしっくりこないかも。

そもそも、
「誰かが、わたしに、何かをあげる」
ってあまり言わない気がしませんか?

なんとなく意味は通じるのに、
「あげる」を使うと違和感が出る——気になりますね。

②「あげる」の正体|ウチ→ソト

「あげる」は、わたし(またはわたしに近い人)が
わたしから遠い人に何かを与えるときに使います。

☞ 「誰から見て外に向かうか」がポイントです。

あげる:
【わたし(またはわたしに近い人)】が【わたしから遠い人】に何かを与える

つまり、

物や行為が「ウチ → ソト」へ移動するイメージです。

あげる:
【ウチ】→【ソト】に与える
例:わたしが加藤さんにプレゼントをあげました。

なるほど!

「あげる」を使うときは、

「ウチ(わたし) → ソト」 で表さなくてはいけないんですね。

 

そうです。

でも、最初の例文では

「ソト(加藤さん) → ウチ(わたし)」

になっているから不自然に感じてしまったのです。

「ウチ・ソト」は

敬語の記事で出てきた人間関係を表す考え方の一つでしたね!

はい。

授受表現でも当てはめて考えると整理しやすくなりますよ。

【「ウチ・ソト」に関する記事はこちらをご覧ください↓↓↓】

ウチソト関係とは?意味・例をイラスト・図解でやさしく解説|敬語や授受表現にもつながる
ウチソト関係とは、『わたし』を基準に内と外を分ける日本語の考え方です。家庭・学校・職場の具体例や図解を使って、敬語や授受表現との関係もわかりやすく解説します。

便利ですね!

質問です。

「わたしが母にプレゼントをあげました」の場合はどうでしょう。

わたしもウチの人、母もウチの人ですよね。

わたしも母もウチの人ですが、これは自然です。

じゃあ、「加藤さんがエマさんにプレゼントをあげました」は?

どちらもソトの人同士のやりとりだよ。

「ソト同士」のやりとりでも「あげる」を使えます。

③どこまでOK?使える範囲

「あげる」が使える時
●「あげる」が自然に使えるのは、次のようなパターンです。

① ウチ → ソト
わたしが加藤さんにプレゼントをあげました。

② ウチ → ウチ(わたし以外の身内)
わたしが母にプレゼントをあげました。

③ ソト → ソト
加藤さんがエマさんにプレゼントをあげました。

×ソト → ウチ
⇒「あげる」は使えません。
×加藤さんがわたしにプレゼントをあげました。

まとめ

●「あげる」は「わたし(ウチ)」を基準にして、外に向かって与える動きを表す表現
・「あげる」は ウチ → ソト の移動を表す授受表現
・「ウチ → ウチ(わたし以外の身内)」でも自然に使える
・「ソト → ソト」の場合も「あげる」を使える
・ただし「ソト → ウチ」の場合は不自然になる
→「くれる」を使う

「くれる」を徹底整理!

①まずは違和感から考える

(?) わたしが加藤さんにプレゼントをくれました。

これは、「くれる」を使ったプレゼントの移動を表す文だね。

でも、何だかとても不自然だな。

そもそも、「わたしが、誰かに、何かをくれる」ってあまり言わないような…。

そうです。

この「不自然さ」こそが「くれる」の特徴につながります。

②「くれる」の正体|ソト→ウチ

「くれる」は、

わたしから遠い人がわたし(またはわたしに近い人)に何かを与えるときに使います。

くれる
【わたしから遠い人】が【わたし(またはわたしに近い人)】に何かを与える

つまり、

物や行為が「ソト → ウチ」へ移動するイメージです。

くれる:「ソト → ウチ」
例:加藤さんがわたしにプレゼントをくれました。

なるほど!

だから、先ほどの例文は「ウチ(わたし) → ソト(加藤さん)」になっていて、不自然に感じたのですね。

 

「あげる」と同じように、「くれる」もウチ・ソトの関係で整理できます。

【「ウチ・ソト」に関する記事はこちらをご覧ください↓↓↓】

ウチソト関係とは?意味・例をイラスト・図解でやさしく解説|敬語や授受表現にもつながる
ウチソト関係とは、『わたし』を基準に内と外を分ける日本語の考え方です。家庭・学校・職場の具体例や図解を使って、敬語や授受表現との関係もわかりやすく解説します。

質問です。

「妹がわたしにプレゼントをくれました。」の場合はどうでしょう。

妹もウチの人、わたしもウチの人ですよね。

妹は「ウチの人」ですが、この文は自然です。
基準が「わたし」に置かれているため、ウチの人 → わたし の場合でも「くれる」が使えるのです。

じゃあ、「加藤さんがエマさんにプレゼントをくれました。
」は?

これはソトの人同士のやりとりだけど…

これは不自然。「ソト → ソト」の場合は「くれる」を使えません

「あげました」を使います。

③どこまでOK?使える範囲

「くれる」が使える時
●「くれる」が自然に使えるのは、次のようなパターンです。

① ソト → ウチ (わたし)
例:加藤さんがわたしにプレゼントをくれました。

② ソト → ウチ(わたしの身近な人)
例:加藤さんが弟にプレゼントをくれました。

③ ウチ → ウチ(ただし自分以外の身内 → わたし)
例:妹がわたしにプレゼントをくれました。

※ポイント:
「くれる」は最終的に「わたし(ウチ)」に向かってくるかどうかで決まる

×ソト → ソト、×ウチ→ソト
⇒「くれる」は使えません
× 加藤さんがエマさんにプレゼントをくれました。
× わたしが加藤さんにプレゼントをくれました。

まとめ

・「くれる」は ソト → ウチ の移動を表す授受表現
・「ウチ → ウチ(身内 → わたし)」でも自然に使える
・「ソト → ソト」の場合は使えない → 「あげる」を使う
・「~に」が「わたし」の場合、省略されることが多い

「もらう」を徹底整理!

①まずは違和感から考える

(?) 加藤さんがわたしにプレゼントをもらいました。

これは「もらう」を使った文だね。

でも、何か変だなあ。

そうですね。

意味はなんとなく分かるのに、どこか不自然に感じますよね。

この「違和感」こそが、「もらう」を理解するヒントになります。

②「もらう」の正体|受け取る側が主語

「もらう」は、

わたし(またはわたしに近い人)が
わたしから遠い人から何かを受け取るときに使います。

もらう
【わたし(またはわたしに近い人)】が【わたしから遠い人】から何かを受け取る

つまり、

物や行為が「ウチ ← ソト」に移動するイメージです。

もらう:「ウチ ← ソト」
例:わたしが加藤さんにプレゼントをもらいました。

なるほど!

「もらう」は、受け取る側を主語にする言い方なんですね。

 

そうです。

だから最初の例文は、

「受け取る人」が主語になっていないため、不自然に感じたのです。

③「くれる」との関係|同じ出来事をどう見る?

あれ?

「くれる」と似ていませんか?

その通りです。

「くれる」と「もらう」は、
☞ 同じ出来事を別の立場から表しています。

例:
加藤さんがわたしにプレゼントをくれました。
わたしが加藤さんにプレゼントをもらいました。

どちらも、

☞ 「ソト → ウチ」の出来事です。

 

つまり「誰の立場で話すか」で動詞が変わるのです。

・くれる
→ 与える人(ソト)が主語
・もらう
→ 受け取る人(ウチ)が主語

④どこまでOK?使える範囲

「もらう」が使える時
●「もらう」が自然に使えるのは次のようなパターンです。

① ウチ(わたし) ← ソト
例:わたしが加藤さんにプレゼントをもらいました。

② ウチ(わたし以外の身内) ← ソト
例:弟が加藤さんにプレゼントをもらいました。

③ ウチ ← ウチ(身内同士)
例:わたしが母にプレゼントをもらいました。

×ソト ← ソト、×ソト ← ウチ
⇒「もらう」は使えません。
× 加藤さんがエマさんにプレゼントをもらいました。
× 加藤さんがわたしにプレゼントをもらいました。

まとめ

●「誰の立場で言うか」で動詞が決まる
・「もらう」は ウチが受け取る表現(ウチ ← ソト)
・主語は、受け取る側(わたし・ウチ)
・「くれる」とは同じ出来事を別の視点で表す

1分で読める整理表

「あげる」の整理表

パターン例文自然な表現?
ウチ→ソトわたしが加藤さんにプレゼントをあげました。
ウチ→ウチわたしが母にプレゼントをあげました。
ソト→ソト加藤さんがエマさんにプレゼントをあげました。
ソト→ウチ加藤さんがわたしにプレゼントをあげました。

「くれる」の整理表

パターン例文自然な表現?
ソト→ウチ加藤さんがわたしにプレゼントをくれました。
ソト→ウチ(わたしに身近な人)加藤さんが弟にプレゼントをくれました。
ウチ→ウチ(わたし)妹がわたしにプレゼントをくれました。
ソト→ソト加藤さんがエマさんにプレゼントをくれました。
ウチ→ソトわたしが加藤さんにプレゼントをくれました。

「もらう」の整理表

パターン例文自然な表現?
ウチ←ソトわたしが加藤さんにプレゼントをもらいました。
ウチ(わたし)←ウチわたしが母にプレゼントをもらいました
ソト←ソト加藤さんがエマさんにプレゼントをもらいました。
ソト←ウチ加藤さんがわたしにプレゼントをもらいました。

1発理解のイラスト集

「あげる」のイラスト

「くれる」のイラスト

「もらう」のイラスト

 

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