敬語をコアで整理|尊敬語・謙譲語の違いが「主語」でわかる【日本語教育】

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敬語をコアで整理|尊敬語・謙譲語の違いが「主語」でわかる【日本語教育】 レシピ②文型
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この記事はこんな先生におすすめ

敬語を「丁寧さ」だけで説明していませんか?

FOR TEACHERS

□ 尊敬語と謙譲語の違いをわかりやすく説明したい。
□ 学習者に「どう違うんですか?」と聞かれると困る。
□「持ちますか?」のような文で主語が曖昧になる理由を説明したい。
□ 敬語を丸暗記ではなく、コアから整理したい。

1分で読めるまとめ版

■ 敬語とは?
・敬語は、相手への配慮を表す表現である。
・同時に、隠れた主語を見えやすくする役割もある。

■ 尊敬語と謙譲語の違い
・尊敬語…相手(動作をする人)を高める。
→ 主語は相手

・謙譲語…自分を低くして相手を立てる。
→ 主語は自分

敬語を使うと…
「持ちますか?」
→ 主語が曖昧

「お持ちになりますか?」
→ あなたが持ちますか

「お持ちしますか?」
→ 私が持ちましょうか

■ ポイント
・敬語は「丁寧さ」だけではない。
・主語を見えるようにすることで、誤解の少ないコミュニケーションにつながる。

 

それでは、この記事のコアを確認しましょう。

ここがコア|敬語

🗝 鍵カード

鍵:「敬語」の鍵

🖌 イラストでイメージを掴む

敬語

敬語を使い分ける2つの視点

敬語は、「丁寧な言葉」を覚えるだけでは整理できません。

アンレシピでは、敬語を次の2つの視点から整理しています。

① 人間関係

・親疎関係
・上下関係
・ウチ・ソト関係

② 敬語の種類

・尊敬語
・謙譲語
・丁寧語

この記事では、

②「敬語の種類」に注目し、

尊敬語と謙譲語を中心に、敬語の仕組みを「主語」という視点から整理していきます。

「①人間関係」についてはこちらの記事もご参照ください。

▶ 親疎関係について

上下関係について

ウチソト関係について

敬語は「主語」を見せる

ここからは、敬語の仕組みについて見ていきましょう。

敬語というと、

「相手に丁寧に話すための言葉」

というイメージを持つ人が多いかもしれません。

もちろん、それも敬語の大切な役割です。

しかし、敬語にはもう一つ大切な役割があります。
それが、隠れた主語を見えるようにすることです。

日本語は主語を省略しやすい

日本語では、

「私が」「あなたが」のような主語が省略されることがよくあります。

そのため、誰が動作をするのか分かりにくくなることがあります。

そんなとき、敬語が隠れた主語を自然と見えやすくしてくれるのです。

「持ちますか?」
この一言だけでは、
・あなたが持ちますか。
なのか、
・私が持ちましょうか。
なのか、
言葉だけでは判断できません。

 

では、敬語を使うとどうなるのでしょうか。

敬語を使うと主語が見えてくる

敬語では、

誰がその動作をするのかによって表現が変わります。

例えば、

お持ちになりますか(尊敬語)
お持ちしますか(謙譲語)

同じ「持つ」という動詞でも、敬語の種類が変わることで、

誰が動作をするのかが自然に伝わります。

つまり、
敬語は、相手への配慮を表すだけでなく、
隠れた主語をあぶり出す仕組みでもあるのです。

実例で見てみよう

ここで、実際の場面を見てみましょう。

これは、私がリハビリ施設で体験した出来事です。

患者は荷物をかごに入れて移動しますが、
自分で持つこともあれば、スタッフが持ってくれることもあります。
つまり、
毎回「誰が持つのか」が変わる場面です。
そこで、スタッフからこんな声をかけられました。

敬語

① 「持ちますか?」では主語が分からない

持ちますか?

え? あ、はい…。

私は「自分で持ちますか」という意味だと思いましたが、
スタッフは「私が持ちましょうか」と言ったつもりだったのかもしれません。
ポイント

「持ちますか?」は丁寧語ですが、
誰が持つのかは分かりません。
つまり、
・あなたが持ちますか。
・私が持ちましょうか。
のどちらにも受け取ることができます。
このように、主語が省略されると、意図がずれてしまうことがあります

② 尊敬語「お持ちになりますか」は相手が主語

お持ちになりますか?

はい、自分で持ちます。

ポイント

「お持ちになりますか」は、
「あなたが荷物を持ちますか」
という意味です。
「お~になる」は尊敬語の形なので、動作をする人(主語)を高めます。
つまり、
主語は「相手(聞き手)」になります。

③ 謙譲語「お持ちしますか」は自分が主語

お持ちしますか?

ありがとうございます。お願いします。

ポイント

「お持ちしますか」は、
「私が荷物を持ちましょうか」
という意味です。
「お~する」は謙譲語の形なので、
話し手である自分をへりくだって表現します。
つまり、
主語は「自分(話し手)」になります。

敬語は会話をスムーズにする

ここまで見てきたように、

敬語は、相手に丁寧な印象を与えるだけではありません。

誰が動作をするのかを明確にすることで、
誤解のないコミュニケーションにもつながります。

尊敬語と謙譲語は「主語」で考える

敬語を覚えるときは、

まず主語に注目してみましょう。

・尊敬語 … 主語は相手(聞き手)
・謙譲語 … 主語は自分(話し手)

この2つを押さえるだけでも、

敬語はぐっと整理しやすくなります。

まとめ

敬語は、「丁寧さ」を表すだけではありません。
隠れた主語を見えるようにすることで、誤解の少ないコミュニケーションを支える仕組みでもあります。

1分で読める整理表

発話例敬語の種類主語意味
持ちますか?普通形不明確どちらが持つか、文脈・抑揚に依存
お持ちになりますか?尊敬語相手「あなたが荷物を持ちますか?」
お持ちしますか?謙譲語話し手「私が荷物を持ちましょうか?」

一発理解|敬語の図解まとめ

🗝 鍵カード

鍵:「敬語」の鍵

🖌 イラスト図解

敬語

参考書籍|もっと詳しく学びたい方へ

当サイトで参考にしている文献は、こちらにまとめています。

参考文献一覧はこちら

このテーマをさらに詳しく確認したい方には、こちらの書籍も参考になります。

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