この記事はこんな先生におすすめ

受身文、助詞の変化だけで教えていませんか?
□「が→に」「を→が」は説明できるが、その理由を説明しにくい。
□ 助詞の変化をパターンで教えていて、整理しにくい。
□ 間接受身になると説明に迷う。
□「なぜこの人が主語になるの?」と聞かれて困る。
1分で読めるまとめ版
■ 受身文とは
動作・出来事を、影響を受ける側から見る文。
・母親がエマを褒めた。
→ エマが母親に褒められた。
■ 基本の受身では、主語が入れ替わる
母親がエマを褒めた。
→ エマが母親に褒められた。
※視点(主語)が変わることで、助詞も変わる。
・「が(動作主)」→「に」
・「を(対象)」→「が」
■ 持ち物の受身では、持ち主を主語にできる
泥棒が私のかばんをとった。
→ 私は泥棒にかばんをとられた。
■ 間接受身では、新しい主語が加わる
雨が降った。
→ 私は雨に降られた。
「雨が降った」という出来事に、影響を受けた人(私)が新しく主語として加わる。
■ 間接受身の特徴
・自動詞・他動詞どちらでも使える。
・直接の対象ではない人も主語になれる。
・迷惑・被害など、出来事から受けた影響を表すことが多い。
■ ポイント:
受身文を見る鍵は、助詞の変化だけではない。
主語が「入れ替わる」のか、「新しく加わる」のかを見る。
ここがコア|受身文
🗝 鍵カード

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基本構造と活用
受身文の基本構造

まず、受身文では主語がどのように変わるのかを見てみましょう。
| 文の種類 | 主語 | 助詞の変化 | 動詞の形 |
|---|---|---|---|
| 能動文 | 動作主:母親が | エマを | 褒めました |
| 受身文 | 動作の対象:エマが | 母親に | 褒められました |
受身形の活用
受身形の動詞の活用についてはこちらの記事をご参照ください。

基本の受身|主語が「入れ替わる」

基本の受身では、もとの文(能動文)から主語が変わります。
母親が エマを 褒めました。
エマが 母親に 褒められました。


能動文と受身文は、別の出来事を表しているわけではありません。
同じ出来事を、誰の立場から見るかが変わっています。
能動文
→ 動作する人が主語
受身文
→ 動作を受ける人が主語
つまり、基本の受身では、
「誰の立場から出来事を見るか」が変わり、主語が入れ替わります。
助詞の変化を整理しよう(が・を・に)

主語が入れ替わると、それにともなって助詞も変わります。
基本ルール
・動作主 →「が」
・動作の対象 →「を」
・動作の対象 →「が」
・動作主 →「に」

まとめると、
母親が → 母親に
エマを → エマが
| 文の種類 | 主語 | 助詞の変化 | 動詞の形 |
|---|---|---|---|
| 能動文 | 動作主:母親が | エマを | 褒めました |
| 受身文 | 動作の対象:エマが | 母親に | 褒められました |

ここで大切なのは、
助詞だけが変わっているわけではないということです。
主語が入れ替わった結果、それぞれの助詞も変わります。


他動詞の受身文|基本パターンを押さえよう

他動詞の受身文には、文の形によっていくつかのパターンがあります。
同じ人・ものが、能動文から受身文でどう変わるかに注目して見てみましょう。
① 基本の受身
→ エマが 母親に 褒められました。
動作の対象:エマを → エマが
② 「〜に 〜を」がある場合
→ エマが 警察に 名前を聞かれました。
相手:エマに → エマが
名前を → 名前を
③ 「〜を 〜に」がある場合
→ 友だちが エマに パーティーに招待されました。
動作の対象:友だちを → 友だちが
パーティーに → パーティーに
④ 持ち物の受身

持ち物などに対する動作では、二通りの受身文を作ることができます。
泥棒が 私の かばんをとりました。
【直接受身】
→ かばんが 泥棒に とられました。
【持ち主の受身】
→ 私は 泥棒に かばんを とられました。
2つ目は、かばんの持ち主である「私」を主語にした受身文。
能動文の「私の」が、受身文では「私は」となり、持ち主が主語になります。

「かばん」を主語にするだけでなく、持ち主の「私」を主語にすることもできます。
| タイプ | 能動文 | 受身文❶ | 受身文❷ |
|---|---|---|---|
| ① 基本の受身 | 母親がエマを褒めた | エマが母親に褒められた | ― |
| ②「~に~を」がある | 警察がエマに名前を聞いた | エマが警察に名前を聞かれた | ― |
| ③「~を~に」がある | エマが友だちをパーティーに招待した | 友だちがエマにパーティーに招待された | ― |
| ④持ち物の受身 | 泥棒が私のかばんをとった | かばんが泥棒にとられた | 私は泥棒にかばんをとられた |
自動詞でも受身文は作れる?|間接受身とは

そういえば、自動詞(対象を持たない動詞)でも受身文は作れますか?

作れます。
ただし、基本の受身とは主語の作られ方が違います。
それが、「間接受身」と呼ばれる受身です。
間接受身とは?|新しい主語が「加わる」
基本の受身では、動作の対象が主語になりました。
一方、間接受身では、もとの文には主語として存在しなかった
「出来事から影響を受ける人」が、新しく主語として加わります。
自動詞の間接受身
雨が 降りました。
→ トモミは 雨に 降られました。

影響を受ける人:「トモミ」が主語として加わる
その影響を受けた「トモミ」の立場から表した文です。
間接受身では、
このように迷惑・困惑などの影響を受けたニュアンスが表れることがある。
他動詞の間接受身
買い物客が 卵を買いました。
→ 私は 買い物客に 卵を買われました。

影響を受ける人:「私」が主語として加わる
卵を → 卵を
「私」が何らかの影響を受けたことを表しています。
「卵を買われたことで困った」などのニュアンス
間接受身の特徴まとめ

つまり、間接受身では、
「誰がその出来事から影響を受けたのか」
に注目します。
受身文の主語を整理しよう
| もとの文 | 受身文 | 主語になるもの | |
|---|---|---|---|
| 基本の受身 | 母親がエマを褒めた | エマが母親に褒められた | もとの文の動作の対象 |
| 持ち主の受身 | 泥棒が私のかばんをとった | 私は泥棒にかばんをとられた | もとの文の持ち主 |
| 間接受身(自動詞) | 雨が降った | トモミは雨に降られた | 新しく加わった人 |
| 間接受身(他動詞) | 買い物客が卵を買った | 私は買い物客に卵を買われた | 新しく加わった人 |
受身文のポイントまとめ|主語を見ると仕組みがわかる
使役文とのつながり

受身文では、誰を主語にして出来事を見るかがポイントでした。
使役文でも、もとの文に新しい主語が加わりますが、受身文とはその仕組みが異なります。
→ 受身文:主語の入れ替わり・追加
→ 使役文:主語の追加+動作主の意志
1分で読める整理表
受身文の基本構造
| 文の種類 | 主語 | 助詞の変化 | 動詞の形 |
|---|---|---|---|
| 能動文 | 動作主:母親が | エマを | 褒めました |
| 受身文 | 動作の対象:エマが | 母親に | 褒められました |
他動詞の受身 4つのタイプ
| タイプ | 能動文 | 受身文❶ | 受身文❷ |
|---|---|---|---|
| ① 基本の受身 | 母親がエマを褒めた | エマが母親に褒められた | ― |
| ②「~に~を」がある | 警察がエマに名前を聞いた | エマが警察に名前を聞かれた | ― |
| ③「~を~に」がある | エマが友だちをパーティーに招待した | 友だちがエマにパーティーに招待された | ― |
| ④持ち物の受身 | 泥棒が私のかばんをとった | かばんが泥棒にとられた | 私は泥棒にかばんをとられた |
受身文の主語を整理しよう
| もとの文 | 受身文 | 主語になるもの | |
|---|---|---|---|
| 基本の受身 | 母親がエマを褒めた | エマが母親に褒められた | もとの文の動作の対象 |
| 持ち主の受身 | 泥棒が私のかばんをとった | 私は泥棒にかばんをとられた | もとの文の持ち主 |
| 間接受身(自動詞) | 雨が降った | トモミは雨に降られた | 新しく加わった人 |
| 間接受身(他動詞) | 買い物客が卵を買った | 私は買い物客に卵を買われた | 新しく加わった人 |
一発理解|受身文
🗝 鍵カード

🖌 イラスト図解集






参考書籍|もっと詳しく学びたい方へ
当サイトで参考にしている文献は、こちらにまとめています。
このテーマをさらに詳しく確認したい方には、こちらの書籍も参考になります。
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