概要
1分で読めるまとめ版
●「は」には 2つの基本的な用法 がある。
① 主題の「は」=話題・テーマを提示する。
② 対比の「は」=他の可能性を暗に示して比較する。
〇主題の「は」は、文中で基本的に1つだけ。
・「エマは優しい」=「エマについて言うと…」というテーマ提示。
〇対比の「は」は、比べる要素があるときに働く。
・「私はマグロは食べますが、イカは食べません」
・「エマは優しい(けどパパは違う)」など、場面で意味が広がる。
〇「は」が複数ある文:
・最初の「は」が主題、その後の「は」は対比として働く場合が多い。
●ポイント:
・登場人物・要素が一つ
→主題の「は」
・他に比べられる要素がある
→対比の「は」
1分で読める整理表
【主題「は」と対比「は」比較表】
用法 | 例文 | 含まれる意味 |
---|---|---|
主題「は」 | エマは優しい。 | エマについて述べているだけ |
対比「は」 | エマは優しい。(でも、パパは…) | 他の存在との比較が前提 |
「は」の2つの基本的な用法
主題の「は」とは?

「は」ってどんな働きをする助詞だったか覚えていますか?

はい!
「は」は主題を表す助詞です。

そうでしたね。
詳しくは、主題「は」の記事を見てくださいね。
【主題「は」についてはこちら↓↓】

対比の「は」とは?

でも、「は」って主題の他に「対比」の用法もあるって聞いたことあります。
確か「取り立て助詞」というグループに入っていたような。

取り立て助詞……。

今回は「取り立て助詞」について深堀はしませんが、簡単に言うと、取り立て助詞をつけると「その文中には出てきていない事柄を暗に意味する」ことができるんです。
✓「は」の用法
①主題
②対比
✓取り立て助詞
「は」「も」「だけ」「しか」「さえ」「こそ」等
その文中には出てきていない事柄を暗に意味することができる。

含みを持たせた言い方にできるんだね。
なんか、「日本語」って感じ!

対比「は」は、そんな文の外にも目を向けた働きを持つんです。
文や場面によって意味が変わる「は」

でもさー、「は」って確か色んな格助詞の意味を表すことができたよね?
「は」に用法が二つあるって言ったって、主題と対比を見分けるのって何か難しそうじゃない?
万能すぎて混乱しそう。
「エマは優しい」は主題?対比?

そんなにかたく考えなくても大丈夫。気楽にいきましょう。
たとえば、この文。

主題の「は」ですね。

そうです。
「エマについて言うと、優しい子なんだよ」というエマについて述べた表現になります。
【主題「は」についてはこちら↓↓】

比べる要素があると、対比の「は」になる

でも、これ場面が変わると別の意味を暗に含みます。
例えば、この場面。

うわ~。

場面の中に他に比べられるものがあると、その「は」は「対比」を表します。

文字の上だけじゃなくて、場面で判断するって大事なことだよね。
文中に「は」が複数あるときの考え方
主題は基本的に文中で一つ

でもさ、文の中に「は」が連発する時があるでしょ。
その時はどう判断すればいいんだろう。
わたしはマグロは食べますがイカは食べません。

その場合、最初の「は」が主題だと思って良いと思います。

主題は一つの文の中に一つ。と考えます。

最初に大テーマがポンと来て、あとはその中での話…というイメージですね。
主題「は」・対比「は」見分け方のコツ(イラスト図解)

エマだけが登場していれば、この「は」は主題になります。
でも、ここにパパも登場すると、対比の意味が生まれます。
【主題「は」と対比「は」比較表】
用法 | 例文 | 含まれる意味 |
---|---|---|
主題「は」 | エマは優しい。 | エマについて述べているだけ |
対比「は」 | エマは優しい。(でも、パパは…) | 他の存在との比較が前提 |
【参考文献はこちら】
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