「非・不・未・無」の違いを図解・イラストでスッキリ理解!早見表付き【日本語教育】

「非/不/未/無」はどう違う?否定の接頭辞を整理しよう【日本語教育】 レシピ②文型

概要

1分で読めるまとめ版

〇否定の接頭辞には 「非・不・未・無」 の4種類がある。
・いずれも「~ない」の意味だが、結びつく語やニュアンスに違いがある。

〇非(ひ)名詞に付きやすい
・「正反対・背く」ニュアンス
例:非常識=常識から外れる、非現実的=現実じゃない
・「~的」と相性が良い(な形容詞化)

〇不(ふ)形容詞に付きやすい
・「その状態じゃない」「状態がよくない」
例:不十分=十分でない、不健康=健康でない

〇未(み)動詞に付きやすい
・「まだ~していない」
例:未完成=まだ完成していない、未経験=まだ経験していない

〇無(む)名詞に付きやすい
・「存在そのものがない」
例:無意味=意味がない、無記名=記名がない

●ポイント :
「どの品詞に付きやすいか」+「否定のニュアンス」。
・非=反対
・不=状態が悪い/ない
・未=まだ
・無=存在しない

1分で読める整理表

【接頭辞と語の結びつき早見表】

接頭辞意味結びやすい品詞
~じゃない、~から外れている名詞非常識、非現実的、非公開
~じゃない・状態が良くないな形容詞不自然、不可能、不安定
まだ~ない動詞由来未経験、未完成、未解決
~が存在しない名詞無意味、無記名、無責任

否定の接頭辞って何?その役割と意味

✓接辞:ある語幹に付け加えて意味を変える形態素のこと。結果できた言葉を派生語という。
✓接頭辞:語幹の前に付く接辞のこと。

「~ない」っていう意味を表す接頭辞には「非・不・無・未」があるけど、この違いって何だろう。

常識」とか「完全」とかよね。でもこれっていつも決まった形で使うことが多いし、そうじゃなくても使い分けにそんなに苦労したことないから、実はここの区別は結構曖昧なんじゃない?

確かに、どれも「~ない」という否定の意味を表すのでどんな組み合わせでも「まあイケるかな?」と思いますよね。

実際のコミュニケーションであまり苦労していないし…。

でも、それって大方使い分けできているからではないでしょうか。

う~ん、でもさあ「非情、非行、非現実的、不安、不利、不自然、無駄

、無理解、未知、未成年……」

数え上げたらキリがない!整理できないよ。

「非公開」と「未公開」は似ているしね。

実際、これらの接頭辞を用いた全ての語を分けるのは至難の業ですが、ある程度使い分けの傾向は観察できます。

あとは「非常識」など日常でよく耳にする言葉、試験に出やすい言葉はそのまま覚えてしまうというのも一つの手です。

今回は、二字熟語に付く否定の接頭語を少し覗いてみます。

「接頭辞『非・不・未・無』の使い分け

「非」=名詞に付きやすく、正反対の意味に

✓「+名詞」の形が多い
~じゃない~が悪い~から背く
✓接尾語「~的と相性がいい。(な形容詞化する)

「非」は、名詞に付く場合が多く「~じゃない~が悪い~から背く」といった意味を表します。

非公式→公式じゃない

非効率→効率が悪い

非常識→常識から背く

非現実的→現実的じゃない

なんか、イメージ的に逆方向を向いて「プイッ」てしているね。

非

その他:非公開、非人間的、非合法など

「不」=形容詞に付きやすく、否定的な状態を表す

✓「+な形容詞」の形が多い
~じゃない~が良くない

「不」は、な形容詞に付く場合が多く「~じゃない~が良くない」といった意味を表します。

不十分→十分じゃない

不健康→体の状態が良くない

「非」と似ているけど、「不」は「その状態じゃない」「状態が良くない」って感じがするね。

不

その他:不平等、不完全、不安定、不自然、不可能、不必要など

「未」=動作がまだ起こっていない状態を示す

✓「+動詞」の形が多い
まだ~ない

「未」は、動詞などに付いて「まだない」といった意味を表します。

未完成まだ完成していない

未経験まだ経験していない

「未」は「まだ~ない」だから違いがわかりやすいね。

未

その他:未解決、未確認、未公開、など

「無」=存在そのものがないことを示す

✓「+名詞」の形が多い
~がない

「無」は、名詞に付く場合が多く「がない」といった意味を表します。

無記名→記名がない

無意味→意味がない

「無」はそのまま「無い!以上。」って感じがするね。

無

その他:無責任、無関係、無分別、無理解など

 

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