否定の接頭辞「非・不・無・未」
✓接頭辞:語幹の前に付く接辞のこと。

「~ない」っていう意味を表す接頭辞には「非・不・無・未」があるけど、この違いって何だろう。

「非常識」とか「不完全」とかよね。でもこれっていつも決まった形で使うことが多いし、そうじゃなくても使い分けにそんなに苦労したことないから、実はここの区別は結構曖昧なんじゃない?

確かに、どれも「~ない」という否定の意味を表すのでどんな組み合わせでも「まあイケるかな?」と思いますよね。
でも、実際のコミュニケーションであまり苦労していないということは、大方使い分けできているからではないでしょうか。

でもさあ「非情、非行、非現実的、不安、不利、不自然、無駄
、無理解、未知、未成年……」
数え上げたらキリがない!整理できないよ。

「非公開」と「未公開」は似ているしね。

実際、これらの接頭辞を用いた全ての語を分けるのは至難の業ですが、ある程度使い分けの傾向は観察できます。
あとは「非常識」など日常でよく耳にする言葉、試験に出やすい言葉はそのまま覚えてしまうというのも一つの手です。
今回は、二字熟語に付く否定の接頭語を少し覗いてみます。
非
✓~じゃない、~が悪い、~から背く
✓接尾語「~的」と相性がいい。(な形容詞化する)
「非」は、名詞に付く場合が多く「~じゃない、~が悪い、~から背く」といった意味を表します。
非公式→公式じゃない
非効率→効率が悪い
非常識→常識から背く
非現実的→現実的じゃない

なんか、イメージ的に逆方向を向いて「プイッ」てしているね。
その他:非公開、非人間的、非合法など
不
✓~じゃない、~が良くない、
「不」は、な形容詞に付く場合が多く「~じゃない、~が良くない」といった意味を表します。
不十分→十分じゃない
不健康→体の状態が良くない

「非」と似ているけど、「不」は「その状態じゃない」「状態が良くない」って感じがするね。
その他:不平等、不完全、不安定、不自然、不可能、不必要など
無
✓~がない
「無」は、名詞に付く場合が多く「~がない」といった意味を表します。
無記名→記名がない
無意味→意味がない

「無」はそのまま「無い!以上。」って感じがするね。
その他:無責任、無関係、無分別、無理解など
未
✓まだ~ない
「未」は、動詞などに付いて「まだ~ない」といった意味を表します。
未完成→まだ完成していない
未経験→まだ経験していない

「未」は「まだ~ない」だから違いがわかりやすいね。
その他:未解決、未確認、未公開、など
【参考文献はこちら】
コメント